« おばけつぶやき帳 | トップページ | おばけつぶやきちょう »

2017年8月31日 (木曜日)

秋はきにけり
木の間よりもりくる月の影見れば心づくしの秋はきにけり 古今和歌集
詠み人はしとみ戸を閉めるおりに月を仰いだのか、はたまた夜、庭に出て仰いだのか。馬上から眺めたのかわからないけれど、秋という季節の月光は、玲瓏ゆえにものを思わせる。
心尽くしのというのは、真心をつくして、という意味ではなくて、心にさまざまなことが去来し思い悩むという意味を含むようである。
物忘れをする里の母に、毎日、和歌を一首送ることにしているので、必然的に私もあれこれ歌集を開いて、今日の歌を物色することになる。
ずっと万葉集を送っていたのだけれど、なにせ恋の歌が多いので、今日は久しぶりに古今和歌集に戻ってみた。古今和歌集はいいなあ、今の季節にぴったり!と木の間よりの歌に飛びついた次第。
母より、歌の意味を教えて!とメールが来たので、木の間より洩れてくる月の光を見ている。ああ、センチメンタルになる秋がきたのだな、という意味!とあやしげな訳を返した。
母は、かつて言っていた。
秋の光は、亡くなった父がすぐそばに居るように感じる、と。
もう、母は、そのように洩らしたことも覚えてはいないかもしれない。
記憶とは何だろうか。
この夏、たいせつなママ友が亡くなった。
以来オバケは、LINEに熱心になった。
亡くなったママ友とも、最期までLINEでつながれた。
オバケは朝の支度ができると、こどもたちも含め7つLINEを送る。
まるで、生きている出席をとるみたいなものだが、既読が表示されると、よっしゃ、今日もがんばろうと、始動する。LINEを送られる人々の迷惑も省みない。
心尽くしの秋だから。
 
オバケ🌱

|

« おばけつぶやき帳 | トップページ | おばけつぶやきちょう »