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2015年2月10日 (火曜日)

おばけつぶやき帳

おばけつぶやき帳
大雪警報が出て、室温が限りなく零度に近くても、おばけは生きております。ひーとてっくを三枚とカシミヤと綿入れのはんてんを着ていれば、室温に関係なく、戸外の除雪作業もなんのその。
おばけは、寝食を忘れるなどということはことは断じてないけれど、寝食を忘れるほど夢中になれることが、三つあります。
料理、ミシンがけ、手機織り。
雪の氷室の中では、ほかほかごはんや鍋物の支度を済ませ、静かに手機織りをするのがふさわしゅうございます。
美しい春のたて糸が20年前に手にいれたタビールームなる織り機にかかっているだけで幸せなおばけです。
たて糸を整経する台は、確か京の同志社のちかくの近くの小さな機材のお店のおじさんに作って頂いたもの。
しんしんと降り積む雪の気配を感じながら、零度の部屋で、ソウコウをすべる糸の音のみを聞き、横糸に目をこらしていると、神に定められた縦糸の長さを、せっせと心模様の色で染めた横糸で辿る命を思い知ります。
人類の始まり以来、植物やおかいこや、動物の羽毛から糸を作り布を織り続けてまとい、まとわせてきた女性の遺伝子のうずきにまかせて…。おばけはひたすら糸を愛します。真っ白の景色の中で、ああ虹色の絹糸が欲しいと思うおばけです。

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